近年FX投資家から熱い視線を浴びる人気の南アフリカの通貨「ランド」。経済成長が著しい新興国として、また高金利通貨として、資源国通貨として世界経済のトレンドを知る投資家に、ランドは支持を集めている。
南アフリカは世界屈指の金、ダイヤモンド産出国。近年は工業や金融保険セクターも拡大中しており新興国として世界から熱い注目を浴び、政策金利も非常に高い。ヨハネスブルク証券取引所のETSCも金融、鉄鋼株を中心に上昇している。日本国内では同国の株は買えないため、通貨のランドを買い、またはランド債を購入する機関投資家が近年急増をしている。その一方、格差社会の拡大による治安悪化、エイズ問題など国内に経済社会問題を抱えるなど国内には問題が山積している。しかしアフリカ大陸のリーダーとして欧米から支持注目されている。次回ワールドカップ開催も世界の支持があってのものだろう。FXでランドを買うという行為は、世界分散投資の一環として、大きなパフォーマンスを生む可能性がある。
ランドの特長
●欧州の自動車メーカーが多数進出 | ●世界屈指の鉱生資源国 |
●高金利通貨である | ●好調な経済成長を続ける |
ランドは突出した高金利通貨であるとともに、発展途上である国の通貨、エマージング通貨である。上手くいけば高いパフォーマンスが得られる可能性があるが、その一方主要通貨と比べリスクが高いことに注意が必要。他の高金利通貨オーストラリアドル、ニュージーランドドルの補完的な通貨として買うべきだろう。ランドの外国為替取引を行っているのは、宗主国イギリスのロンドンに本拠地をおくヘッジファンドであると言われており、流動性の低さも手伝い、彼らが売買をするときは大きく為替レートが動く。南アフリカの経済指標はデータ収集機関の信用度が低いため、インターバンク市場では注目されない。ランドを買う場合には、為替レートに一喜一憂するのではなく、南アフリカに長期投資をするという感覚が必要不可欠である。
南アフリカの政策金利は2005年4月から2006年6月まで据え置かれていたが、その後上昇。現在は12%まで高くなっている。同国の政策金利に大きく影響を及ぼすのは為替と原油価格。日本国内では報道されてないが、SARB(南アフリカ準備銀行)が繰り返しコメントを出していることから、原油高、ランド高がすすむと政策金利を引き下げてくることも予想される。金価格とランドの連動性について話題にのぼることが多いが、金価格は原油との裁定取引の結果、連動するので、注目すべきは原油価格であることも覚えておきたい。
原油価格上昇がすすむと、思惑からランド円の為替レートも下落する可能性があるので注意が必要。ランドの為替レートの行方をうらなう上で政策金利の動向は非常に高いことは確かだろう。
原油価格上昇がすすむと、思惑からランド円の為替レートも下落する可能性があるので注意が必要。ランドの為替レートの行方をうらなう上で政策金利の動向は非常に高いことは確かだろう。
人口 | 4760万人 | 政策金利 | 12.% |
GDP | 4.90% | GDP成長率 | 4.20% |
一人当たりのGDP | 5106ドル | 外貨準備高 | 185億ドル |
貿易収支 | 100億ドル | 経常収支 | 101億ドル |
+
+