かつての世界の基軸通貨「ポンド」。世界の覇権を米国に譲り、欧州の覇権をユーロに譲る。現在はダイナミックな為替レートの動きと、高い政策金利からポンドマニアという個人投資家を作り出す。英国は欧州の金融センターとしての役割を担っていることから、経済指標などの材料も多い。
基軸通貨としての役割は米ドルに譲ったものの、ロンドンには世界的な企業が集中し、シティー(都市名)は欧州圏の金融市場のハブ的な役割を担っている。2007年のように、世界的な好景気が続いている局面では、英国発インフレ懸念が台頭し、ポンドの利上げが起こってくる傾向にある。
ポンドの特長
●政策金利が比較的高い水準にある | ●北海油田を中心に石油産出国 |
●豊富な統計資料 | ●金融セクターの占める割合が非常に高い |
この通貨は他の通貨と比べると値動きが非常に大きいため、デイトレーダーには非常に人気の通貨です。ただしドルなどに比べると分母が大きいためこの考えは間違っています。ただし指標には非常に素直に反応をします。特に狙い目の経済指標は「小売売上高」「消費者物価指数」「GDP」などです。これらの指標を狙って、素直に数字が予想より良ければポンド買い、悪ければポンド売りというようにトレードをしましょう。
英国は米国のサブプライム問題が起こるまでの2003年中旬から2008年冬まで、住宅部門、金融部門が牽引役なり、住宅バブルによる好景気にわきました。同時にインフレ抑制のため5年間で、政策金利を3.5%から5.75%まで段階的に引き上げをしてきました。結果、ポンド円の為替レートは200円台から240円まで上昇。米国サブプライム問題による世界経済の後退により、政策金利は引き下げられ、ポンド円の為替レートもその後180円まで急落しています。
人口 | 5980万人 | 政策金利 | 4.75% |
GDP | 2兆2278億ドル | GDP成長率 | 1.90% |
一人当たりのGDP | 3万7000ドル | 外貨準備高 | 384億ドル |
貿易収支 | ▲1250億ドル | 経常収支 | ▲536億ドル |
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