FX投資家に絶大な人気を誇るオセアニア通貨の王様「オーストラリアドル」。
豊富な資源を有し、財政黒字も達成。安定的な経済成長を続ける高金利通貨の代表格。
オーストラリアは世界屈指の鉄鉱石、銅、金、レアメタルの鉱山資源国である。
近年の資源高の影響、中国の発展による同国への輸出拡大により、オーストラリアの経済発展は底堅いだろう。また以外に牛肉などの輸出が大きいことも見逃せない。米国でBSE問題が起きた際も、オーストラリア牛はその代替商品として世界中に輸出され、オーストラリアドル高が起こったという経緯がある。近年は、財政の黒字化を達成しており、単にスワップ金利が高い、高金利通貨だけがオーストラリアドルの特徴ではなくなっており、オーストラリアという国のポテンシャルに注目をするべきだろう。
オーストラリアドルの特長
●安定かつ理想的な経済成長 | ●世界で有数の金産出国 |
●世界の経済事情の影響をうけにくい | ●欧米のような地政学リスクがない |
オーストラリアドルは、高い政策金利を背景に買われ続けている。しかし米ドルやユーロと比べ、流動性が低いため、実はその変動幅も大きい。この点は意外に注目されないので注意が必要。機関投資家や個人投資家の投資意欲が失われると、買われ続けてきたオーストラリアドルは下落傾向に陥りやすい。しかし中国経済の拡大、原油高、資源高が続く現在の商品市況の様相はオーストラリアドルには大きな追い風となるだろう。FX投資家にとって、今後とも魅力的な高金利通貨の王様であり続けることが予想される。
オーストラリアの好調な景気を背景に、RBA(オーストラリア中央銀行)は政策金利を2007年11月に7.00%まで引き上げた。これは先進国の中でも極めて高い水準であり、今後は継続的な政策金利の引き上げは難しくなるだろう。金利引き上げ期待感が薄れるにつれ、オーストラリアドル円の為替レートも下落するだろう。しかし今後の為替レートの下落は、買われ過ぎ感によるものでオーストラリアドルに打撃的な売り要因出現を意味するものではないだろう。買われた通貨は売られるのが世の常である。オーストラリア自体の経済環境、世界経済の流れを考えても、オーストラリアドルの売り要因は今のところは見当たらない。落ちたところを手堅く買っていくという手法も今のオーストラリアドルには必要だろう。
人口 | 2040万人 | 政策金利 | 6.25% |
GDP | 6906億ドル | GDP成長率 | 2.90% |
一人当たりのGDP | 3万5000ドル | 外貨準備高 | 423億ドル |
貿易収支 | 351億ドル | 経常収支 | 262億ドル |
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