先月の相場をおさらいしよう。8月2日にアメリカの連邦債務の引き上げが行われ、アメリカのデフォルトは回避された。しかし、これによって円高米ドル安の流れは加速。一時は、今年3月に記録した米ドル/円の戦後最安値76円25銭に届こうかという勢いだった。
超円高の状況を見越して、日銀は翌8月4日に為替介入を行う。結果、米ドル/円は76円台から80円台に押しあがった。介入に使われた金額はまだ正式発表には至っていないが、4兆円を超えるとも言われる。昨年9月に行われた日銀の介入が2兆円だったことを考えると少なくとも倍の金額を費やしている。しかし、介入の効果は持続せず1週間後の8月10日には再び76円台になってしまった。
その後の米ドル/円は70円台が日常的になり、一時は戦後史上最安値の75円95銭をつけるも、大きく安値を割る結果には至っていない。
超円高の状況を見越して、日銀は翌8月4日に為替介入を行う。結果、米ドル/円は76円台から80円台に押しあがった。介入に使われた金額はまだ正式発表には至っていないが、4兆円を超えるとも言われる。昨年9月に行われた日銀の介入が2兆円だったことを考えると少なくとも倍の金額を費やしている。しかし、介入の効果は持続せず1週間後の8月10日には再び76円台になってしまった。
その後の米ドル/円は70円台が日常的になり、一時は戦後史上最安値の75円95銭をつけるも、大きく安値を割る結果には至っていない。
一度、介入をすると介入への警戒感から米ドル/円のレンジはますます狭くなることに。また、少し円安ドル高に振れると大きく陽線が伸びることもあった。しかし、その勢いは持続せず結局はまた円高に。個人投資家のツイッターなどでは「なんちゃって介入」など揶揄されていた。
為替介入が持続しなかったのは、皮肉にも個人投資家の円売りが影響していると言われている。8月の個人投資家の円売り持ちは推定8兆円あると言われており、介入のあった8月4日に限っては2.5兆円にも上ったとか。つまりは、介入に乗っかって上がった分を個人投資家が決済の利食いを行ったのだ。事実、とあるFX会社の利益確定額は8月4日に過去最高を記録したとも。介入が4兆円だったことを考えると個人投資家の利食いによって半分以上が占められているのだ。
為替介入が持続しなかったのは、皮肉にも個人投資家の円売りが影響していると言われている。8月の個人投資家の円売り持ちは推定8兆円あると言われており、介入のあった8月4日に限っては2.5兆円にも上ったとか。つまりは、介入に乗っかって上がった分を個人投資家が決済の利食いを行ったのだ。事実、とあるFX会社の利益確定額は8月4日に過去最高を記録したとも。介入が4兆円だったことを考えると個人投資家の利食いによって半分以上が占められているのだ。
「76円台まで下がったのだし、いつか戻るかも」と思う人は多いだろうが、そう簡単に儲からないのがFX。今回の日銀の介入は単独介入。各国との協調介入ならいざ知らず、これまで単独介入が成功したためしはない。介入期待で米ドル/円ロングを持つのはいささか危険というものだ。
どちらかというと、アメリカの状況はまだまだ不安定。26日にFRB議長のバーナンキ氏は追加金融緩和策を検討する方針を演説。市場では具体的な政策に踏み込むのを期待していただけにダウが前日比200ドル近く下落することになった。毎月、第一金曜日に雇用統計があるがこちらも見通しは微妙。アメリカ各州の雇用は悪化しているとの統計も上がっており、失業率9%台から悪化するとさらなる米ドル/円の下落も考えられる。
どちらかというと、アメリカの状況はまだまだ不安定。26日にFRB議長のバーナンキ氏は追加金融緩和策を検討する方針を演説。市場では具体的な政策に踏み込むのを期待していただけにダウが前日比200ドル近く下落することになった。毎月、第一金曜日に雇用統計があるがこちらも見通しは微妙。アメリカ各州の雇用は悪化しているとの統計も上がっており、失業率9%台から悪化するとさらなる米ドル/円の下落も考えられる。
テクニカル分析でエリオット波動を分析している人は、「07年からの下落で、A波、B波、C波を形成し、現在はD波を作ろうしています。短期的には74〜73円をつけてもおかしくない」と話す。これはファンダメンタルズの状況とも一致。基本のトレンドは、下落のままというスタンスは変わらないだろう。ただ、一度大きく安値をつけたら、年末にかけて円安に振れる可能性はあるという。9月はトレンド転換が起こりやすい月とも言われている。十分に注意して取引をしたい。
毎月更新!勝てるFX投資戦略レポート
- 2011年6月号「6月末にアメリカのQE2終了で「ドル高円安」トレンドが発生!?」
- 2011年7月号「今月の市場テーマはやっぱりユーロ! PIGSの対応はどうなる!?」
- 2011年8月号「アメリカのデフォルト次第では米ドル、ユーロ、円は乱高下!?」
- 緊急!アメリカの債券不履行問題で揺れる為替相場
- 2011年9月号「9月相場は日銀介入に気をつけつつも、サプライズがあれば下落」
- 2011年10月第1号「引き続きユーロに着目 ギリシャのデフォルトは避けられない!?」
- 2011年10月第2号「ソブリンリスクへの対応が鮮明となったユーロ!売り場を探す」
- 2011年10月第3号「ソブリンリスクの対応を迫られるユーロ、日銀は円売り介入か?」
- 2011年11月第1号「【緊急!】日銀の為替介入で円安に振れた為替相場。今後の行方は?」
- 2011年11月第2号「ギリシャの情勢が依然不安定。今週のFX戦略はレンジ内で細かく取引」
- 2011年11月第3号「イタリア、ベルルスコーニ首相が退陣、ユーロの今後はどうなる!?」
- 2011年11月第4号「崩壊寸前のユーロ。フランスの格付けも!?ユーロ円の今後に注目」
- 2011年11月第5号「ユーロ諸国は破たん寸前・・だからこそ!FXにチャンスあり!?」
- 2011年12月第1号「雇用統計の結果を受け、年末12月の為替相場で一勝負!」
- 2011年12月第2号「EUサミットと豪ドルやユーロの金利発表も終了、為替相場は年末へ」
- 2011年12月第3号「為替相場はユーロへの不安は消えないままクリスマスウィークに突入」
- 2011年12月第4号「2011年為替相場の焦点はユーロ。そろそろ2012年1月のFXの準備をしよう!」
- 2012年1月第1号「2012年の為替相場を予想する!FX勝利の計は元旦にあり!?」
- 2012年1月第2号「ユーロ安が止まらない!? 今週の為替相場の行方は」
- 2012年1月第3号「FXブーム再来!?ユーロキャリートレードでスワップ時代突入か?」
- 2012年1月第4号「ユーロの悪材料は出尽くし!? それでも、まだユーロが売りなワケ」
- 2012年1月第5号「FRBショックで判明した最弱通貨は米ドル、ユーロ、日本円・・・」
- 2012年2月第1号「米国雇用統計の結果を受けて、今後はアメリカのインフレターゲットに注目!?」
- 2012年2月第2号「為替相場の旬のテーマは米ドル?ユーロ?今週は揺れる一週間に・・・」
- 2012年2月第3号「為替相場は日銀の金利政策で遂に円安に!上昇トレンドは続くか?」
- 2012年2月第4号「円安トレンド発生で、米ドル/円のターゲットは100円台!?」
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