達人の勝てるFX投資戦略レポート

為替相場の旬のテーマは米ドル?ユーロ?今週は揺れる一週間に・・・
先週2月6日〜2月10日までのおさらい
先週の米ドル/円は76円台後半から77円台で推移。ユーロ/円は101円台から102円台に上昇した。いずれもクロス円は一旦、1円程度の上昇を見せている。これまでの円高トレンドが一服し、緩やかな円安になっている。

一方でユーロ/米ドルは、1.31から1.32に上昇する展開に。特に目立ったニュースが出たわけでは無く、ユーロの回復が順調であることを示している結果だろう。米国の株式市場も堅調であり、ここのところ、ユーロ関連もニュースが出ないので、ユーロ危機は終わったかのように見えるが、そう思うのは禁物。

ユーロの資金調達に目処がつくか否か。3月末までにかけて、もうひと波乱展開が起こってもおかしくない相場状況ではある。

あくまでこの上昇は調整!?
クロス円とユーロ/米ドルの上昇の背景にはユーロに関してポジティブな観測が出ているからだ。現在のところ、ギリシャへの追加支援は15日(水)まで決定しなければいけないという方向性になっている。ただ、ECBの対応は遅く、これまでも決定が遅れがちであった。今回もまた延びるのではないかという予測が市場関係者の間ではまことしやかにささやかれている。

また、ギリシャ救済への道のりはいくつかのステップがある。まず、ギリシャのすべての政党が「追加緊縮案は確実に実施される」という内容の書簡を作成。その決意をほかのEU諸国に対して示さなければならないこと。

次のステップはドイツ。ドイツ議会では2月27日(月)に予定されている議員投票でギリシャに対する追加緊縮案を承認しなければならない。さらに、長期にわたって行われている民間債務交換交渉が最終合意に達することが必要。つまりは、民間側が自発的なデフォルトを受け入れなければならないのだ。

これだけハードルがあるギリシャの情勢はやはり厳しいと言わざるを得ない。ここ1〜2週間の上昇は、「調整」として見ている市場関係者が多い。クロス円などはおっかなびっくり買いながら、様子を見て「売り」を入れる準備をしているということだ。
ギリシャの首相交代でまた流れが変化!?
ただし、ギリシャがすんなり緊縮財政を飲み込むかどうかはまだまだ予断が許されない。追加緊縮案には最低賃金のカットや公務員解雇などが含まれている。今年度だけでも33億ユーロ規模の財政削減を迫られる事になるのだ。

すでに、ギリシャの失業率は20%を突破している。11月末に18%だったことを考えると、この2か月で急速に悪化しているのだ。この水準であればデモが起きないハズが無く、治安が悪いのも当然。市民の不満は爆発しかけているのも仕方の無いことだろう。

ギリシャの追加支援がすんなり決定するか否か。現在のパパデモス首相率いる暫定内閣の期間は今年の「2月19日(日)まで」とされている。しかし、その期日までに追加の支援が決定するのはなかなか厳しそう。パパデモス首相は「選挙は4月前後にずれこむのでは」という内容の発言をしていた。

現在のギリシャは、5党による暫定内閣。これまで最大の議席数を確保しているパパンドレウ氏前首相率いる政党の支持率の低下が激しく、今度の選挙では大きく議席を減らすとみられています。ギリシャでもまた政権交代が起こる可能性が高く、その結果次第ではまたユーロの下落が始まるとみられている。

ユーロは売り場を探す展開!?


予想レンジ

米ドル/円、76.80〜78.20円、ユーロ/円、101.50〜103 円、ユーロ/米ドル、1.3〜1.3280

為替相場を占う今週の重要経済指標
2月17日(金)
22:30 (米) 1月消費者物価指数 [前年比]予想 +3.0% 前回+2.8%
(米) 1月消費者物価指数 [コア:前年比] 予想+2.2% 前回+2.2%

今後、要チェックな指標に躍り出たのが「消費者物価指数」だ。アメリカのFRBバーナンキ議長が「2014年末まで年2%のインフレターゲットを設定する」と発言。このインフレの為の指標が消費者物価指数になる。日銀でもデフレ脱却のためインフレターゲットを設定するという話が出ているが・・・。まずは、アメリカの消費者物価指数に注目だ。


大きなトレンドが出ない為替相場。今人気の外為オプションで儲けよう!

GMOクリック証券なら1000円未満で始められる