達人の勝てるFX投資戦略レポート

ユーロキャリートレードの到来!?
先週1月9日〜1月13日までのおさらい
 ユーロ/円、ユーロ/米ドルの下落が止まらない。ユーロ/円は11年ぶりの安値を更新し続けて97円台を割り込もうと言うところまで来た。ユーロ/米ドルは1.26台へ。13日(金)にはアメリカ、格付け会社のS&Pがユーロ圏の9カ国を一斉に格下げしたのが響いたようだ。戻りの上昇があっても限定的になっている。

 一方で値動きが少ないのは米ドル/円。76円台後半〜77円台の狭いレンジのなかで推移している。普段ならば、クロス円の通貨ペアは米ドル/円の影響を受けやすい。しかし、相場の話題がユーロに移っているために、蚊帳の外である米ドル/円だけが取り残されているようだ。

 とある為替ディーラーは「米ドル/円だけが動かない状況で非常にやりづらい」と話していた。確かに、年初からの米ドル/円の動きを考えると、苦しいものがあるだろう。このボラティリティーの低さがいつまで続くのか。

 また、一方でこの米ドル/円のボラティリティーの低さを「嵐の前の静けさ」と判断する動きも。「伸びる前には縮むもの」ではないが、大きく上下にボラティリティーが出る前には一旦動きが鈍くなる。テクニカル分析のボリンジャーバンドで見てみると、徐々に縮こまっている。

リスクオンでもオフでも売られるユーロ
 先週1週間も、ずっとユーロが主役。数年前の米ドル/円と現在のユーロ/円が変わらない水準になってしまい戸惑っている方も多いのではないだろうか。先週はS&Pのユーロ圏格下げによって大きく値を下げたが、今週もその様相には引き続き注意が必要だ。今週もフランスやギリシャ、スペインなどユーロ圏各国の国債入札が予定されている。

 また、欧州の主要銀行は20日までにEU当局に資本増強計画を提出することが求められている。追加的な悪材料が出れば、欧州各国株式やユーロに対してさらなる下落圧力がかかることだろう。さらには20日には独仏伊首脳会談が予定されている。欧州債務危機をめぐる不透明感を払しょくするためにどのような声明を発表するのだろうか。

 ここ最近ではリスクオンの流れになると、株や金などのコモディティが買われている。通貨では豪ドル/米ドル、豪ドル/円が上昇するのが、これまでの流れ。反対に、ユーロは下落する傾向にある。だが、リスクオフの状況になると……。そもそもユーロのニュースによってリスクオフになるので、ユーロは一層売りこまれるのだ。
ユーロキャリートレードの到来!?
 先週も「ユーロのセリングクライマックスはいつか」という話をしたが、今回はユーロキャリートレードの可能性について考えてみたい。

 キャリートレードと聞くと`07年頃まで流行っていた円キャリートレードを思い浮かべる方が多いのではないか。円キャリートレードとは、低金利である円を借り入れて他の高金利通貨を買うことによって、スワップ金利をためるやり方。また、当時の米ドル/円は90円台から120円台まで上昇し、スワップ、為替差損の両方で儲かったのだ。

 このキャリートレード際に、借り入れる通貨の条件は「低金利もしくはこれから金利が下がるだろうと予測される通貨」だ。現在のユーロを見ると、金利は1%で、利上げの観測はまったくない。また、これからもなかなか浮上するような材料は見当たらない。つまり、ユーロを売りっぱなしにするユーロキャリートレードが成立する条件は整っているともいえよう。

 すでにヘッジファンドでは「ユーロ売り/オセアニア通貨買い」トレードが主流になりつつある。ここで、オセアニアの豪ドルやNZランドドルが選ばれるのは資源国通貨だから。どのようなリスクが飛び出すか分からない状況であるがゆえに、強いのは資源。金や原油などが高騰しつつある昨今、資源を持っている国の通貨はやはり強いのだ。

 さて、このユーロキャリートレード。日本円などの資源を持たない通貨にも当てはまるのだろうか。今後の動向に着目したい。

ユーロキャリートレードの幕開け!?


予想レンジ
米ドル/円、76.60〜77.30円、ユーロ/円、96.50〜99円、ユーロ/米ドル、1.2450〜1.28
為替相場を占う今週の重要経済指標
1月19日(木)
18:00 (ユーロ圏) ECB月例報告

 ECBの月例報告とは、欧州中央銀行が出している通貨政策と、ユーロ圏の経済、金融状況について公表している報告資料のこと。もちろん、焦点はソブリンリスクへの対処。ユーロ/円は下落し続けているが、次の一手を打ちだすことが出来るのか。注目が集まる。

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